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相場の格言

株式市場は株式相場とも呼ばれます。その株式相場には”なるほど!”と思うような格言が多くあります。

その格言をいくつかご紹介します。


「まだはもうなり、もうはまだなり」

ー 投資家心理や相場のタイミングの難しさを表したもの -


「まだはもうなり、もうはまだなり」という格言は、株式市場や相場における投資家心理の複雑さやタイミングの難しさを表した言葉です。この格言には、「まだ上がる(または下がる)と思っているうちに、実際にはその動きが終わってしまう」という意味と、「もう上昇は終わり(または下落は続かない)と思った途端に、実はその動きが続く」という二つの教訓が込められています。

まず、「まだはもうなり」について考えてみましょう。この部分は、投資家が楽観的になりすぎて、上昇トレンドが続くと信じ込むことで、利益確定のタイミングを逃してしまう状況を指します。例えば、株価が急上昇しているときに、「まだ上がる」と期待して持ち続けた結果、反転して下落してしまい、利益を確定できなくなるケースです。一方で、「もうはまだなり」は、悲観的な心理が引き起こす行動を表しています。これは、「もう上昇は終わった」と考えて売却したり、新たに投資を始めるのを控えたときに、実際にはその後も上昇が続いて機会を逃してしまうような場面です。

この格言は、相場の動きが投資家の心理に大きく影響されていることを示唆しています。「まだ上がる」と思い込んでしまう過剰な楽観や、「もう終わり」と決めつける過剰な悲観が、冷静な判断を妨げる要因となるのです。これを避けるためには、感情に流されず、冷静に市場を分析することが重要です。

また、この格言から学べる教訓としては、適切な利益確定や損切りの設定、長期的な視点を持つ投資の重要性が挙げられます。事前に計画した売買ルールを守ることで、感情的な判断を避けることができ、分散投資や長期投資を取り入れることで、短期的な市場の動きに左右されにくくなります。

このように、「まだはもうなり、もうはまだなり」という格言は、相場のタイミングを見極める難しさを教えてくれると同時に、感情を排除し、計画的に投資を行う重要性を再認識させてくれるものです。これを投資の際の心構えとして活用すれば、より冷静で効果的な判断ができるようになるでしょう。


「相場は相場に聞け」

ー 最も信頼すべき情報源は、実際の相場の動きそのものであるという考え方 -

「相場は相場に聞け」という格言は、株式市場や相場の世界で、最も信頼すべき情報源は実際の相場の動きそのものである、という考えを表しています。この格言が伝えたいのは、ニュースや他人の意見、個人の推測よりも、目の前の市場の値動きに基づいて判断することの重要性です。相場の動きは多くの投資家の心理や行動、さらには市場の評価を反映したものであり、それ自体が貴重な情報を含んでいるというわけです。

この考え方は、相場の現実を直視し、推測や感情ではなくデータを重視して行動することを投資家に促します。例えば、株価が上昇している場合、その背後には「この企業や市場に期待している投資家が多い」という市場の評価が表れています。逆に、企業の業績が良好であるにもかかわらず株価が下落している場合には、相場が何らかのリスクを織り込んでいる可能性があります。このような状況では、自分の意見や感情にとらわれず、相場の動きに従うべきだという教訓が含まれています。

この格言の本質は、投資家に冷静な分析を促す点にあります。相場の動きを観察することで、市場が今何を評価しているのか、また何を懸念しているのかを理解することができます。そして、その理解を基に行動することが、感情的な判断や誤った投資を防ぐ手助けになります。

「相場は相場に聞け」は、相場の動きが全てを語るという考え方に基づき、投資家に対して市場の声に耳を傾ける重要性を説いているのです。この格言を心に留めることで、相場の動きに柔軟に対応し、冷静かつ合理的な投資判断を下すことができるでしょう。


「鯛の頭と尻尾はくれてやれ」

ー「相場の最大限の利益を取ろうとせず、中心の美味しい部分だけを狙え」という意味 -

「鯛の頭と尻尾はくれてやれ」という格言は、投資において相場のすべての値動きを追求しようとするのではなく、リスクを抑えながら確実な利益を狙うための行動指針を表しています。この言葉が意味するのは、相場の初動(頭)や終了間際(尻尾)を捉えようとするのは難しく、またリスクが高いことから、その部分は他の投資家に譲り、安定した値動きが見られるトレンドの中間部分で利益を得るのが賢明だという教えです。

たとえば、ある株が上昇し始める段階では、そのトレンドが本当に続くかどうか不明瞭なことが多く、値動きが不安定な場合があります。この初動で利益を得ようとすることは、思わぬ損失につながるリスクを伴います。一方で、上昇トレンドが終わりに近づいた段階では、すでに利益を確定する投資家が増え、相場が反転して下落する可能性が高まります。このような状況で欲張って取引を続けることも、利益を失うリスクを招きます。

この格言は、投資家に対して、トレンドの頭や尻尾にこだわるのではなく、トレンドが明確に形成されている中間部分に焦点を当てるよう促しています。その部分では値動きが比較的安定しているため、リスクを抑えながら効率的に利益を得られる可能性が高いのです。また、この格言は、相場のすべてを取るのは不可能に近いという現実を認める姿勢も示しています。市場の動きを完全に予測することは誰にもできません。したがって、欲張らずに確実な部分で利益を確定することが、成功する投資のポイントとなります。

「鯛の頭と尻尾はくれてやれ」という教えは、投資の冷静さと現実的なアプローチの重要性を説いています。この考え方を実践することで、無理のないリスク管理が可能となり、長期的な投資成果を安定させる助けとなるでしょう


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