これまでは「伝統的ファイナンス理論」、「資産効果」についてお話をしてきました。
今回からは、私のマーケットに対する考えの源のようなものについてお伝えしていきたいと思います。
経済学者によると、株価は「企業価値を反映している」、「将来の配当の総額を割り戻して株価は決まる」などと言われています。本当でしょうか?
企業価値や配当の金額は、一朝一夕では大きく増減はしません。しかし、株価は刻々と変わります。時と場合によっては乱高下と呼ばれるほど大きく変化します。
私は株価に大きな影響を与えるものは、
①『新たな時代』を予感させるテーマ
②新たな時代の到来を信じさせる『物語』
③物語を浸透させるメディアなどでの『露出』
の3つだと考えています。
下の図は、2012年11月に安倍さんが首相となり、『アベノミクス』を打ち出し、その後の1年間の株価を示したチャートです。
このアベノミクスは上手く演出され、ストーリー性もあり、メディアでも日々取り上げられていました。
今回はアベノミクスで示しましたが、過去にはいくつものこのようなことがありました。また、これは株式市場全体だけではなく、個別の企業の株価にも当てはまることなのです。
企業価値や将来の配当を軽視するわけではありませんが、株価には市場参加者の心理状態が大きく反映するのです。
※出所:時事エクイティ
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