60代におすすめの資産形成方法
- inokuchi
- 2024年11月30日
- 読了時間: 3分
60代では、退職後の生活に備えつつ、リスクを最小限に抑えながら資産を守り、効率的に活用することが重要です。この年代では、「資産の運用」から「資産の保全と取り崩し」が主なテーマになります。
1. 老後資金の計画と確認
生活費の再確認:
月々の生活費、医療費、趣味や旅行などの支出をリストアップし、収支を明確にします。
取り崩し計画の策定:
資産を何年かけてどのペースで取り崩すかを計画します。取り崩し率は**年間資産の3~4%**を目安に設定すると良いです。
2. 低リスク運用で資産を守る
個人向け国債(変動10年型):
元本保証があり、金利が上昇した際にメリットがあります。生活資金の一部を安全資産として預けるのに適しています。
定期預金:
流動性の高い資産を確保するために、金利の高い銀行の定期預金を活用します。
投資信託(債券型、バランス型):
債券を中心とした低リスクの投資信託で資産を緩やかに増やしながら保全します。
3. インカムゲイン(定期的な収入)を重視
高配当株やETF:
配当利回りの高い国内外の株式やETF(例: SPYD、HDV)を組み入れることで、安定的な配当収入を得ます。
REIT(不動産投資信託):
不動産から得られる収益を活用したい場合に有効。資産を分散させつつ、毎月または毎年の分配金を得られます。
4. 医療費・介護費用の備え
医療保険や介護保険の見直し:
加入中の保険が現在の健康状態や将来のリスクに合っているか確認します。
介護資金の準備:
特別養護老人ホームや訪問介護サービスの費用に備え、緊急用の資金として現金や預貯金を確保します。
5. 退職金や年金の運用計画
退職金の活用:
退職金を一括で預金するのではなく、一部を運用に回します。元本保証型の商品(退職金専用定期預金や変額年金保険)がおすすめです。
年金の繰り下げ受給:
年金受給を70歳まで繰り下げることで、受給額を42%増加させることが可能です(健康状態や経済状況に応じて選択)。
6. 生活防衛資金の確保
生活費の1~2年分は、いつでも引き出せる現金や普通預金で確保しておきます。これは、緊急時に備えるとともに安心感を得るためです。
7. 資産の分散と安全性の確保
現金・預貯金:40%
債券:40%(日本国債、外国債券)
株式・REIT:20%(高配当株、インカム重視の投資信託)
8. 家族や専門家との相談
生前贈与:
年間110万円の非課税枠を利用して、計画的に家族に資産を移転します。
家族信託:
認知症リスクに備え、財産の管理を家族に委託する仕組みを構築します。
FPや税理士の活用:
資産の取り崩し計画や相続対策について専門家に相談することで、適切なアドバイスを得られます。
9. 副業や趣味の収入化
趣味を収入源にする:
これまでの趣味やスキルを活かして副業を始めるのも選択肢です。例:手工芸品の販売、講師業、投資関連の知識を活かした執筆活動など。
ライフワークの確保:
精神的な充実と収入の両方を得られる活動を行います。
10. 遺言書と相続対策
遺言書の作成:
家族間でのトラブルを防ぐため、専門家のアドバイスを受けながら法的に有効な遺言書を作成します。
相続税対策:
贈与税の控除や不動産の評価額を考慮した資産の分配を計画的に行います。
具体例: 運用プラン
年間生活費:300万円
運用例:
年金:200万円
配当収入:50万円(高配当ETFに投資)
個人向け国債の利息収入:5万円
定期預金:取り崩しで45万円/年
60代では資産を「守る」ことが最優先ですが、適度なリスクを取りつつ資産を「活かす」運用を続けることで、より豊かな老後生活を送ることが可能です。

Comments